鍼を受けたら妊娠しやすくなるのか?という疑問を解消する論文はコチラ

鍼を受けたら妊娠しやすくなるのか?という疑問を解消する論文はコチラ

1.鍼を受けることで胚移植の成績が上がるよ~という論文

2.鍼治療を受けるタイミングはいつが良いのか?という論文

3.海外論文の成績と日本の鍼灸院での食い違いについて

4.そこからどういう風にしましょうか?

 

こんなことについて動画でお話しております。

あ、チャンネル登録もしてくれるの歓迎YO(╹◡╹)!

 ↓↓↓

ココから先は、動画とおよそ同じ内容を書いています。

 

音声で聴きたい方は動画、文字で読みたい方はブログと、お好きなほうを選んでください。

胚移植の際に鍼治療をすると妊娠率が向上するという報告

鍼灸師にとっても妊活さんにとっても嬉しい論文は多数ありますが、その中から論文2つをご紹介します。 

 

2002年にPaulusらが世界で初めて胚移植前後に鍼治療をすることで妊娠率が大幅に向上するという報告をしました。 

調査内容

160名の患者を対象。

 

移植の前後にそれぞれ25分間鍼治療を受ける人たち80名

②移植後25分間寝ている人たち80名

①と②で妊娠率を比較検討。 

 

結果

①の人たちの妊娠率が42.5%

②の人たちの妊娠率は26.3%

 

 

以上の結果より鍼治療をした人たちのほうが有意に妊娠率が上昇したことが示された。

というわけです!

 

この論文は着床率に焦点を当てていますが、それ以外にいいこともいっぱいあるし、胚移植だけでなく自然妊娠の妊娠率も上がります(^^)

 

今回紹介した論文を銀座のレディースクリニックの両角院長がブログで紹介してくれていて、クリニックの説明会でも鍼を勧めてくれるそうです。

(説明会に行った方かた伺いました)

 

 

妊娠率がどれくらい上昇するか? あるいは有意差がなかったか?というのは論文により多少の差があります。

 

また、海外は卵子提供ありで移植しているので、日本の胚移植の成績と比較するとかなり成績が良いというマジックがありますが、いずれにせよ、鍼は受けないより受けたたほうがよい、と言えます。

 

続いて、もうひとつ別の論文を紹介します。

 

鍼×胚移植の英語論文はたくさんあって、 移植のタイミングについてもいろいろ調べています。

 

2005年にはWesrergaardらが 胚移植前後の鍼治療により有意に 妊娠質の向上がみられることを確認しています。

調査内容

273名の患者を対象に調査。

 

①移植の前後にそれぞれ25分間の鍼治療を受ける人たち87名

②移植の前後にそれぞれ25分間鍼治療を受け、さらに移植後2日目に再度25分間の鍼治療を受ける人たち95名

③コントロール群(何もしない群)

①②③で妊娠率を比較検討しています。

 

結果

①の人たちの妊娠率が39%

②の人たちの妊娠率は36%

③の人たちの妊娠率は24%

 

移植前後に鍼治療をした①②の群において有意に妊娠率が高いものの、 移植後2日目に追加で鍼治療しても妊娠率には変化が無いこともわかります。

 

このことから、移植当日に鍼をうけることが胚移植の着床率を高める要因となると言うことが示されています。

 

この論文だと、移植の前後になるのですが、前と後とどっちがいいの? というと 前>後 という論文もあります (原著論文がちょっと探せておりませんがハラグチの記憶ソースです)

 

 鍼治療で着床を促進するよ、というのが研究ではいくらでも出てくるものの、そのメカニズムの解明までは至っていません。

 

鍼治療の目的は、

  • 精神神経系
  • 自律神経
  • 内分泌系
  • 免疫系

に作用して全身の機能を調整しながら人間に生来備わっている自然治癒力を高め、異常を正常にしようと働き掛けることです。

 

また、

  • 血流改善
  • コルチゾール(別名ストレスホルモン)の低下
  • オキシトシン(別名愛情ホルモン)の上昇

 

こんなことも期待できますが、これらが着床に影響する要因ともされます。

 

ココから先はハラグチの推測なのですが

鍼がなぜ着床率を上げるのか?

というのは、

セックスしたときに近い状態に体を近づける

だとおもいます。

 

セックスは、

  • 血流改善(とにく子宮内膜の)がある
  • 副交感神経が優位になってリラックスできるからストレス解消効果がある
  • 肌の触れ合いでオキシトシンの分泌がされ愛情や幸福感を感じる
  • DHEAという性ホルモンが上昇する

 

とか心身ともに嬉しい影響がありますが

これ、鍼灸で作り出せるのですよ!

 

不妊治療で、人工授精や体外受精にステップアップしたら、 膣に器具を突っ込む、という処置になるし、 当然ながらお股をぱかーっとした状態を維持しないといけないので足が冷えるんですわ。

(患者さんの話を聞くと、毛布を掛けてくれるところとかあるけど、そういう配慮がなくて足が冷えるってところもあります)

 

移植の前後に鍼灸治療を受けておく意義は、こんな環境におかれ、バッドコンディションで大切な移植を迎えてしまう現状です。

 

 

その中で、すこしでも体調を浴して挑むためにも鍼灸を受ける意義があるでしょう。

 

ここまでが、 胚移植をするなら移植当日(とくに移植前)に鍼をうけると着床率が上がるよ というお話をしました。

 

コレは自然妊娠の方も共通するところがあるので受けていただきたいのですが、

「じゃあ、移植するときだけ、1回だけ鍼を受けたらいいのね!」

というと・・・ 残念ながら論文ほどに良い結果が得られません。

 

 

私の経験上ですが、 治療院勤務時代「これから移植です!」というご新規さんを何人か担当しましたが、ことごとく着床しませんでした。

一人だけ1回の治療だけで着床した例があるのですが、25歳の初移植の女性と大変若かったため、鍼灸の効果があったかどうかは不明な例でした。

 

なぜ論文のような結果が得られないのか?

ここであらためて論文の話に戻りますが、 海外での論文(アメリカ、ヨーロッパが多い)では 移植日当日(あるいはその前後)だけに鍼治療をして、 体外受精の妊娠率をみる1発撮りみたいな研究がメインです。

 

各研究を概観すると鍼を受けた群の妊娠率が30%前後ですが、 被験者の年代、疾患など特性が基本的にごちゃまぜになっていることが多いです。

 

一方、日本では、 妊活・不妊治療のために鍼灸院に来た人の大半が 1~2年すでにクリニックで不妊治療をしていたものの、 なかなか着床なかったり、 妊娠継続しなかったりして、 しぶしぶ?来院しているケースです。

 

不妊治療をしても2年以上妊娠しないのは 「難知性不妊症」とされ、 もはや最先端の医療の限界・・・ というところになってきます。

 

で、私がお会いした限りですが、 この難知性不妊症の方の8割くらいは、 ライフスタイルがかなり乱れています。

 

食事なんか、 おいおい、ジュースやお菓子を食べまくりか・・・ と突っ込みたくなります。

 

ブログでも本でも、 冷えとりとか妊活にまつわる体質改善の情報って沢山あるのに、 なんもやってないのか? っていう感じです。

 

いや、なんもやってないのか? はいいすぎですが 「妊活のために何か体に良いことやっていますか?」 って効いてみたら頻出なのは 腹巻。

 

まあ、 腹巻くらいね。

 

これいじょう突っ込むと脱線が止まらなくなるので割愛します!

 

 

 

で! で! ですね。 海外(とくにヨーロッパ)と日本を比較すると、違いがあります。

 

例えば、海外(ヨーロッパを例に挙げると)には

  • 卵子提供がある
  • 胚移植をおこなう年齢のボリューム層が30代前半である
  • ライフスタイルが良い(国によりますが、とくにヨーロッパは1日6時間勤務があったり、週4勤務で正社員が可能だったり、休日出勤が法律で禁止だったりする。睡眠時間9時間、バカンスがある、など休暇が充実している)
  • 仕事より家族と過ごす時間の優先度が高い

こんな状況です。

 

 

一方、日本は

  • 卵子提供がないから高齢でも自分の卵子をつかわざるを得ない(世界的には日本のように卵子提供がない国の方が少数)
  • 胚移植のボリュームゾーンは日本では30代後半以上
  • 睡眠時間が世界的に見て短い国であり、有給休暇もろくに取れないし、外食が多い、とかライフスタイルの乱れあり
  • 仕事の鬼(7時に家を出て、23時帰宅とか女性でもいたりする)

 

みたいな感じです。

 

 

もう、日本、ツライ。

 

 

こんな感じの方が 「今日、これから胚移植です!」って鍼を受けにきても、 ヨーロッパで実施された研究と同様の成果を上げられないのではないかな~と推測しています。

 

こんな中で妊娠率を高めるためにはどうしたら良いのか?

 

というと、 鍼灸の継続治療&生活改善して、体質改善をしていこうね! となってきます。

 

これも大事なんですが、それだけじゃ足りない、こじらせ上級者がいるわけですよ。

 

もう、 食事、運動、睡眠、パートナーシップ、働き方、趣味の持ち方、時間の使い方、とか人生レベルでまるっとごりっと改革していかないといけないな~ という方もけっこういました!

 

これは難知性不妊症の方のお話なんで、 このメルマガを読んでいる妊活してまーす、 という方にピシャッと当てはまるわけじゃないんですが、 女性にとって、出産って、生き方、働き方、価値観を大きく変えるイベントなのじゃないのかな~と思います。

 

今のままのアナタが通用しないなら、 古いものを壊して、 新しく構築していかないといけないかもですよ。

 

そして、鍼灸院には、 難知性不妊症(良好な胚を3回以上移植しても着床しない)とか、 それ以前にそもそも受精しないとか、 さらにそれ以前に採卵できないとか、 西洋医学がお手上げなカオスな人たちがたくさん来ます。

 

そういう人たちでも鍼灸を併用することで 数値や受精卵の状態が改善したりすることもありますから やってみて損はないので、試してみてください。

 

【参考ブログ】鍼治療と胚移植

https://ameblo.jp/kazutom/entry-10878326203.html

 

【引用文献】生殖補助療法を受けている患者の妊娠率に対する鍼治療の影響

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11937123

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