お灸は邪気を払うのに用いられる

東洋医学

「ほうろく」をかぶせ、その上に火のついたもぐさを乗せて祈祷をおこなうことで、頭痛や夏バテ防止のご利益を得ることが出来るという行事があります。

 

たとえば都内なら神楽坂の善國寺でおこなわれますが、 夏の土用の時期に行われる日蓮宗の修法行事で江戸時代から続けられているおまじないだそうですよ。

この「ほうろく」に限らず、お寺では線香を焚いて、体の気になる場所に煙を被ったりしますよね。

 

「火」や「煙」には「邪気を払う」とか「魔を払う」効果があるなんて言いますが、実際どうなんでしょうか?

「邪をお灸で払う」の現代的解釈

昔は「外邪(ガイジャ;体の外から襲ってくる邪) 」という概念があり、これに襲われると我々は様々な体調の変化を引き起こすんですね。

 

外邪は風邪、寒邪、湿邪、暑邪、燥邪、火邪の6つ。

 

基本的には気候を指す(暑い、寒い、乾燥、湿気)ので、夏バテなら暑邪の仕業。

 

日本の冬なら寒邪、燥邪、風邪のトリプルアタックですね。火邪はサウナのような熱を指します。

風邪=ふうじゃ=かぜ

風邪は東洋医学では「ふうじゃ」と読みますが、現代では「かぜ」の読み方の方が馴染みが深いですね。

 

これは現代的には感染症を引き起こす菌・ウイルスなどを指すと考えられます。

モグサには抗菌作用・抗炎症作用が期待できる

お灸に使われるモグサ(ヨモギ)の精油成分α-テルピノールは抗菌作用を持つほか、抗炎症作用を持つことが示唆されています。▶︎参考文献

 

よって、「外邪に襲われた状態=感染症を発症している」とするならば、

お灸の煙で邪気を払う=モグサの抗菌作用、抗炎症作用で感染症対策をする

ということではないでしょうか。

2002年にSARSが流行したとき、中国では街中でモグサを焚いて対策したそうです。

 

ちなみに、人ヅテの話ですが、お灸の煙を体に当てるだけの治療 をする先生がいいて(いた)、患者さんがそれで「体がラクになる」と感じるのだそうです。

 

このレベルになると、単なる感染症対策なのか、まったく別モノを扱っているのか、正直よくわかりません。

 

それでも「鰯の頭も信心から」ということで、この話を聞いて以来お灸をするときに患者さんの頭とかにお灸の煙を当てるようことを意識する場合もあります(忘れてる時の方が多いです) 。

 

煙を仰いで体に当てるだけなら簡単ですもんね。

 

なんかに影響を受けるのに敏感な方、クリアーな気分になりたい方、そんな方で、艾の匂いが気にならなければ、ご家庭でのセルフケアに使うお灸は、有煙タイプを選んでみてはいかがでしょうか。

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