質問者
『私のパートナーは、別の人との妊娠が成立したことが二回あります。
でも私とは、生理の来た時から遡って14日の日に性交していても妊娠していません。
まだ結婚して期間も短いのでチャレンジ回数の問題かもしれませんが、彼が以前子どもができたということは、私との間にできなかったら私が原因なのかな?と不安に思っています。
お互い年齢は31歳、今年32になります。
彼は喫煙者。
一日5本ぐらいですが、減らそうとしてるみたいです。
もともと結構重たいアトピーあります。
私は冷え性です。
が、ここ3.4年はほぼ毎日1時間ぐらい入浴してます。
タイツや靴下など冷えには注意してるつもりです。
食生活はお菓子とか好きなのでやめなきゃなーと思い始めたところです。
ジュース類はあまり飲みません。彼はコーヒーかな?私は白湯か炭酸水です。
こんな個人的なことを質問していいのかわかりませんが、他の人と妊娠できるということは私が原因なのか、そしてどんなことに気をつけたらよいか教えていただけるとありがたいです。』
はらひろ
『理論上は女性側になんらかの要因がある可能性がありますが、彼が別の方との間に子を設けられたのは昔のことであり、今は年を重ねている、環境が変わっているなどありますので、検査しないことには確たることは言えないのです
①タイミングを計り始めてどれくらいですか?→女性が30歳で初産の場合、すぐに妊娠するとも限りません。
受精しても6割がそのまま消滅するとされます。
②クリニックで検査しましたか?
→まだ30代前半なので半年ほど様子見をする余裕はあると思うのですが、みなさん、ネガティヴな検査結果が出ることを恐れて検査が遅れ、対応が遅れ 、と時間を無駄にしてしまいがちです
喫煙、受動喫煙は男女ともに精子や卵子の質を下げますし、コーヒー、食生活の見直しもなさるといいですね( ^ω^ )』
こちらの質問に関しては、3点についてコメントしたいと思います。
「タイミング」勘違い不妊
ルナルナで予測?
質問者が言う「生理の来た時から遡って14日の日に性交」というのはルナルナか何かで排卵日を予測してるのかと思います。
これのやり方には2つの問題点があります。
排卵日はズレることがある
生理周期低温期14日+高温期14日=28日というのは理論上の数値ですあり、毎周期必ず28日と限りません(正常の範囲でも25~38日までずれる可能性がある)。
卵胞が育つのが遅ければ低温期は延長します。
また、黄体機能不全とまでいかずとも高温期が11日など、短くなるケースもあります。
だから、低温期15日+高温期13日=28日ということもありうるんですね。
排卵日にタイミングを取ると妊娠しづらい
一般の方はおそらく、そして「排卵日の性交が最も妊娠の確率が高い」と信じています。
多くの産婦人科専門医も勘違いしていたりするケースもあります。
が・・・
「排卵日の性交が最も妊娠の確率が高い」は間違いです!!
妊娠の可能性のある6日間の中でも、排卵の4日前から妊娠の可能性は高くなるのですが、排卵日の2日前から排卵日前日が最も妊娠しやすくなり、排卵日当日にはすでに妊娠率は低下してしまうのです。
排卵6日前以前の性交と排卵1日後以降の性交での妊娠はゼロ、
排卵日の性交でも妊娠はしますが、妊娠率は1割くらい!
年齢別における排卵と妊娠の関係
\詳細は動画をクリック/
なぜ排卵日二日前が最も妊娠確率が高いの?
排卵日2日前が最も妊娠確率が高い理由は、まず精子と卵子の寿命の差です。
排卵後の卵子の寿命は排卵後24時間程度
「24時間余裕があるのね!?」と思いきや、排卵後6~8時間後から老化して受精能力を失っていくとされますので、実質のチャンスが排卵後6時間ほど。
精子の寿命は48時間程度だが・・・
48時間の寿命を過ぎれば、精子も徐々に老化します。
卵管膨大部と呼ばれる卵管の先端付近で受精しますが
子宮内腔の長さ約7cm+卵管の長さ約10cm=約17cmが移動距離で、
全長およそ50μm(0.05mm)の精子は秒速35~50μm(1分間で2~3mm)で泳ぐといわれていますので、計算上は1時間~1時間半で卵子のもとにたどり着くことになります。
実際には子宮の中で色んな困難が精子には待ちうけて淘汰されていくので、到達するのに5~6時間かかるとされるようですが、実際にははっきりわかっていません。
運動率が低下していると到達時間が遅くなりますし、子宮自体に精子を運搬する能力がある説が機能するともっと早く移動します。
射精後すぐに精子は受精できるわけではなく、卵管膨大部まで移動する途中で受精能力を獲得し(それに5~6時間かかる)、卵子が来るまで卵管内で待機していると考えられています。
このような精子と卵子の特徴から、排卵日当日にタイミングを合わせると卵子が老化して受精しにくいのです。
で、排卵日前にタイミングを取っている必要があり、統計を取ると2日前が一番妊娠しやすいとでてくるんですね。
が、2日前だけがチャンスではないし、1日だけしかタイミングをとっても妊娠しない(しづらい)ので、排卵日が近づいてきたら2日おきにタイミングを取るようにおそらくレディースクリニックでも指導されるはずです。
排卵日の2日前をどうやって特定するのか?
基礎体温測定は排卵当日を推測することが出来ても、その2日前を推測することには役に立ちません。
排卵チェッカーは尿中のホルモン値を推測するので、正確性に欠けます。
レディースクリニックで卵胞チェックをする
通院して、超音波で卵胞(卵子)の大きさを観察します。
卵胞は1日に約2mmの割合で大きくなり、だいたい直径18~22mmぐらいになったときに排卵しますから、その大きさで排卵日を予測することができます。
が、実際のところ、卵胞の成長スピードがまちまちなので、ゆっくり育ったり、急に育ったり気まぐれな部分があります。
猫って、楽しく遊んでたと思ったら急にかんだり引っかいたりする気まぐれ屋さんだよね
ビリングス・メソッド
そこで!
レディースクリニックで卵胞チェックをしてもらっても、ビリングス・メソッドを併用するのはオススメですが、タイミングをとる方はすべてこれを参考にしてください。
ビリングスメソッドは、オリモノ(頸管粘液)でタイミングを見ます。
これが排卵日2日前を体の状態から推測するのに役に立ちますが、卵管に移動するための「入り口」が開いたタイミングとなるので、それ以前は精子が奥に進入することが出来ません。
また、オリモノがなければ精子が泳ぐことが出来ません。
オリモノが少なくてサラサラしてる周期のでは性交渉を持っても妊娠しにくいはずですし、無排卵かもしれません。
そして、毎日基礎体温を測る、排卵チェッカーを使う、通院する・・・これらをやらなくていいからめんどくさいストレスから解放されるメリットがあります。
パートナーが過去に別の方との間に子をもうけたことがあっても「今」できるかどうかは別!
不妊症には、続発性不妊症(二人目不妊)があります。
質問してくださった方の理論で行くと、たしかに「私に原因があるのかしら?」と思いがちですが、検査してみないとわかりません!
加齢やタバコ(活性酸素による加齢を加速、血流低下)で男性不妊化してるかもしれませんし、以前と今では環境も違うでしょう。
32歳だからまだ半年くらいは余裕があるかと思いますが…
思いますが・・・厳密にはこれもAMH検査しないとわかりません。
実年齢と卵巣年齢は別物です!
とはいえ、鍼灸を受けることでAMHが上がることがあるので、あくまで数値は「推定」「目安」です。
↓↓↓動画をクリック。
まとめ
- タイミングの見直しをする
- レディースクリニックの検査だけは早めにする
です。
検査で異常が指摘されなくても原因不明不妊症もあるので、
- 生活改善(食事、運動、睡眠)
- 1.からの体質改善(疲労、冷え、便秘、生理痛などの改善)
- 鍼灸マッサージによるサポート
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