足指を強打して実は骨折したのに気付かず、1ヶ月経っても痛みが引かなかったというとある患者さん。
そこでようやく整形外科を受診したら
「骨折してますね。でも1ヶ月うごきまわっているから、変な形にくっつきかけていますね」
と言われてしまった!
とのことでした。
こういうケース、案外あります。
「まさか骨折してるとは思わなかった」と。
今回はこのような骨折後、数ヶ月経過しても違和感が残ったケースで、鍼灸治療をしたら著効した例についてご紹介します。
来院時の状況
- 骨折してから9ヶ月経過しても違和感が続き、歩きづらい。
- 骨折したのは中指と薬指。
- (写真ではわかりづらいですが)その皮膚は紫色に変色。
- 糖尿病も罹患=末梢の血流が良くない。
《骨折の影響で歩きづらい→運動不足→血行不良→治りづらい》というループにはまっている模様。
治療内容
骨そのものを鍼灸マッサージによりどうこうすることがはできません。
しかし、
《長指伸筋》という指の動きに関する筋肉の柔軟性を取り戻し、動かしやすくしたり、腱のきしみを緩和したりすることができます。
ということで、全身治療がベースではありますが、局所に関しては
- 長指伸筋腱(中指、薬指)に鍼を2本打ち、近位に台座灸を一個乗せる。
- 鍼を抜いた後「ていしん」という触れる鍼で指を遠位から近位にむけてこする。
としました。
結果
客観的に目視できるものとして、皮膚の色が《紫色》からいわゆる《肌色》に変わりました。
肌の色が良くなるのは、血流が改善しているという指標になります。
経過
1回目の治療後:歩きやすくなったと感じた。
2回目の治療後:「足が軽い」と感じた。
骨折後の違和感にも鍼灸が良い影響を与える!
というわけで
「もうそろそろ治るころだと医者には言われたけど、痛みや違和感が改善しないな・・・」
という方は、鍼灸を選択肢の一つにしてみてはいかがでしょうか。
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