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開口障害(口が開かない)・顎関節症の治療にも鍼灸が効果的

開口障害とは、「口が開かない」を主訴とし、それ以外に口を開けると痛い、口を開けると関節でクリック音(カックン、コツコツ、プチプチ、ジャリジャリ)がする、といった症状を有するものをいいます。安静時には痛みが少なく、顎の運動時に顎関節部に疼痛が発生することから顎関節症として扱われます。

今回は、この開口障害と鍼灸による治療について紹介します。

開口障害の原因・誘引

開口障害の原因ないしは誘引は、次の3つに分けられます。

一般的な原因

  • もともと噛み合わせが良くない構造
  • 運動不足
  • ストレス
  • 不良姿勢
  • 頬杖をつく
  • 性格
  • 精神障害
  • 体調不良
  • 下を長く見る環境(読書、ノートパソコン、編み物など)
  • スポーツ時・肉体労働時の噛み締め
  • 大開口
  • 靴が合わない などで噛み合わせに影響するとされる。

女性:男性=3~4:1と、女性が圧倒的に多く、20~30歳代が最多といわれます。

実際に、治療院で顎関節症を訴えるのはほとんど女性であり、ストレス噛み締めの強さに自覚があるケースが大半です。

男性患者は私の経験上2015年時点で1人だけです。「仕事柄うつむくことが多い⇒頭が前方へ偏移した不良姿勢⇒首の筋肉の緊張⇒下顎を牽引⇒顎関節症」というメカニズムが考えられたケースです。

内在性外傷

歯にかぶせた金属やプラスチックが壊れたり錆びたりすることで噛み合わせが悪くなり、慢性内在性外傷(咬合・咬交異常)を引き起こすことで発症する。

親知らず、歯の治療、抜歯後放置が原因となることも。

外在性外傷

リウマチ、異常咬合、過剰運動、異常習癖、食いしばり、歯軋り、噛み過ぎ、頬杖をつくなど。

顎関節症の症型分類

顎関節症は「関節」だけの問題ではなく、咀嚼筋や関連組織を含みます。

顎関節症I型 咀嚼筋障害
顎関節症II型 関節包・靭帯障害
顎関節症III型 関節円板障害
顎関節症IV型 変形性関節症
顎関節症V型 I~IV型に該当しないもの

治療対象

最大開口域35mm未満。

重度の開口障害になると、水分補給ができる程度しか口が開かなくなるケースも。

治療目標

最大開口域40mm以上で、疼痛・日常生活支障なしとする。

開口障害の鍼灸治療

開口障害は、おもに側頭筋と咬筋を治療対象とします。

側頭筋(赤線で囲んだ扇型に広がる筋肉)

起始

速頭骨の速東部全体に付着し、側等筋膜の内面に付着。

停止

下顎骨の下顎枝に停止。

主な働き

下顎の挙上、下顎の後方移動

支配神経

下顎神経(三叉神経の第三枝)

側頭筋への刺鍼

耳上に位置する面積が大きい筋肉であるため、コリや圧痛点にしたがうことで簡単に側頭筋を刺激することができます。

咬筋(赤線で囲んで長方形の筋肉)

咬筋は起始が浅部と深部に分かれます。

起始

浅部は、頬骨弓の前部および中部から起こり斜め後方に向かいます。深部は、頬骨弓の中部および後部ならびにその内面から起こり、ほとんど垂直に下ります。

停止

浅部も深部も下顎枝および下顎角の外面に向かい、浅部は咬筋粗面の下部、深部はその上部に停止します。

主な働き

下顎の挙上、咬む

支配神経

下顎神経(三叉神経の第三枝)

咬筋への刺鍼

3番鍼(20号鍼、直径0.20mm)を用いるのが適切です。直刺で約1cm刺入。

下関(げかん)(頬骨弓の下縁中点と下顎切痕の間の陥凹部にとる)が治療対象となります。

*別法・・・カンペル面(耳孔中央から鼻翼に向かう線)上で、耳孔から鼻翼に向かい35~40mm(頬骨弓前縁下方)の下、約10mmにとる(画像の○部分)

咬筋を水平断から見る

黒線・馬蹄形で囲んでいる部分が「歯」で、赤線・楕円形に囲んでいる部分が「咬筋」です。

咬筋は、頭蓋骨の大きさと比べると相対的に厚みがあり、実は噛む力が1トンになるほどの潜在能力を秘めている強~い筋肉です。この筋を包んでいる膜(筋膜)は硬く、ハリで貫通させようとすると慎重さを要します。

参考記事⇒世界的な発見の陰に鍼灸師の活躍あり(外側翼突筋に鍼をするために、咬筋にも鍼を刺しているのですが、大変なんですよ!)

側頭筋も咬筋も共通する働きが「下顎の挙上=口を閉じる」であるため、これらの筋肉が硬くなることで「下顎を下げる=口を開ける」ことがしづらくなります。咬筋はその名の通り「咬む」働きがあるため、強く噛み締めることで筋肉が硬くなってしまいます。

開口障害への体へのアプローチ

肩こりを解消

顎関節症の随伴症状に「肩こり・頭痛」があります。これら随伴症状も合わせて治療することで体調不良、ストレス、不良姿勢由来の顎関節症を緩和することも可能です。

天柱、肩井、膏肓などのツボを使います。

*深谷灸法において顎関節症の場合、肩甲間部にある肺兪、厥陰兪の圧痛・硬結を確認し、反応があれば半米粒大で各10壮の灸をします。

猫背改善

また、口周りの噛み締めのような局所的な視点ではなく、

猫背⇒首の前の筋肉が引っ張られる⇒下顎が引っ張られる⇒顎関節がずれる

という体のバランスという全体的な視点で体をとらえて、姿勢改善をすることが大切です。

「噛む」「食いしばる」という行為は脳にとって「快情報」

今回取り上げた側頭筋も咬筋も三叉神経(脳神経)が支配しています。

咬む⇒脳神経を介して脳が刺激される⇒血流UP⇒眠気が取れる、集中力が高まる、ストレス緩和

というメカニズムがあります。

なので、ストレスを抱えた方は歯ぎしりをしやすいですが、一時しのぎであれ、

歯をかまずにガムを噛むと良いでしょう。

咬むことで顎周りの筋肉が適度に鍛えられれば小顔効果が期待できますが、咬筋が発達し過ぎたり筋緊張が強くなれば「エラが張る」ようになるため、美容面で気になる方も居ます。

開口障害が気になる方は、鍼灸を試してみてください。

ゴリゴリとクリック音がして気になる、痛みがある、ご飯が食べづらい、などと日常生活に支障をきたすようにもなる開口障害。顎関節周辺の局所にアプローチするだけでなく、肩こりや不良姿勢の解消のために全身的治療をオススメします。

噛みすぎて咬筋にコリができている人は、お顔に鍼をすることで筋肉が柔らかくなります。

では、ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

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